コラム

短靴(紐靴)のフィッティング 

 

今回は、短靴(履き口が踝(くるぶし)より下にある靴)で紐靴(シューレース)タイプのフィッティングを紹介します。

基本的には、パンプスの「気を付けたいフィッティングポイント」とかわりはありませんが

その他の気を付けたいポイントを含めて紹介します。

 

紐靴のフィッティング

 

◎確認部分           

1.踵(カカト)の具合

  • 足の踵カーブと靴のヒールカーブが合っていることを確認しましょう
  • ヒールカーブ上部(カウンターポイント)が踵に食い込んでいないことを確認しましょう
  • ヒールカーブ上部と踵の間に大きな隙間がないことを確認しましょう
  • 踵が脛側、腓側から強く圧迫されていないことを確認しましょう
  • 踵が脱げてしまうほどのゆるみがないことを確認しましょう

2.ボール部の具合

●ボールガース(足囲)

  • ボール部(母趾球、小趾球)の位置が靴のボールポケット(靴の幅の1番広い部分)の位置に合っていること(厳密でなくてよい)を確認しましょう
  • 度の締め付けが必要(圧迫されていないこと・緩すぎないこと)です

*圧迫されていると、屈曲部分の返りが悪くなり踵部分に負担がきます
(踵に炎症が起きたり水膨れができたりすることがあります)

*足とアッパーの間に大きく隙間があると、屈曲したときに靴の甲(足背部)の部分に大きく横皺ができます
 (その皺で足の甲(足背部)が押され痛みが生じる「皺に食われる」場合があります)

3.足幅の具合

  • 足幅が靴の中底(ボールポケットの底面)と合っていることを確認しましょう

中底が足幅より小さい靴を履いていると、サイドからの圧迫が強く正しい歩行(あおり歩行)ができないばかりでなく、横アーチ機能の低下にもつながります

中底が足幅より大きい靴を履いていると、足への適度な締め付けがないため足底面が常に伸びきった状態になり、疲れを感じるばかりでなく横アーチ機能の低下にもつながります

4.つま先の具合

  • つま先は10ミリ程度のゆとりが必要です(ロングノーズデザインの靴は例外)
  • つま先の上部が強く圧迫されていないことを確認しましょう

5.先幅の具合

  • 母趾、小趾の脇が強く圧迫されていないことを確認しましょう

6.フマズ部の具合

  • 土踏まずの形状が靴のアーチラインと合っていることを確認しましょう

*土踏まずが軽く握られている程度がベストです

7.トップラインの具合

  • 内側(脛側)、外側(腓側)とも、強い圧迫がないことを確認しましょう
  • 内側(脛側)、外側(腓側)とも、大きく開いて(笑って)いないことを確認しましょう
  • 外踝(そとくるぶし)が当たっていないことを確認しましょう

8.ウエスト部の具合

  • 適度の締め付けがあり、フィットしていることを確認しましょう

9.インステップ部の具合

  • 適度の締め付けがあり、フィットしていることを確認しましょう

10.靴を履いて立ち、体の重心が踵の底面に感じられ安定感があるかを確認しましょう

  実際に歩いてみて、スムーズな歩行ができているかを確認しましょう