コラム

<プレーンパンプスのフィッティング>

 

プレーンパンプスのフィッティング(足合わせ)は非常に難しい作業です。

しかし、足に合ったプレーンパンプスは足を一番きれいにみせる道具です。

履き口が浅く、甲を押さえる締め具・留め具が無いため、足が中底に正しく載っているかどうかがポイントです【サンダルのフィッティングと同じです】。

今回はプレーンパンプスのフィッティングをおこなう上で気を付けたいポイントをご紹介します。

 

気を付けたいポイントは以下の8つです。

1.カカトの具合

2.ボールガース(足囲)の具合

3.つま先の具合

4.先幅の具合

5.土踏まず部の具合

6.トップラインの具合

7.スロートの具合

8.履いたときの安定感

 

 

1.カカトの具合

①足の踵(かかと)カーブと靴のヒールカーブが合っていることを確認してください

②靴のヒールカーブ上部(カウンターポイント)が足の踵(アキレス腱)を圧迫していないか確認してください

③足の踵の両サイドが靴のヒール部カウンターに適度に押さえられていることを確認してください

※一般的に西欧人の踵カーブは傾斜があり、日本人は傾斜が少ないと言われています。

 

2.ボールガース(足囲)の具合

①ボールガース(足囲)は適度の締め付けが必要です

②母趾球(親指の付け根)、小趾球(小指の付け根)の位置がボールポケット(靴の一番広い部分)の位置と合っている状態(厳密でなくてもよい)が必要です

 

3.つま先の具合

①つま先はゆとり(捨て寸7~10ミリ程度)が必要です

②つま先の上部が圧迫されてはいけません

※つま先に余裕のないパンプスを履いているとハンマートウになる可能性が大きいです(とくに第二趾が長いギリシャ型の足の形の人)

※ハイヒールの場合、捨て寸はローヒールほど必要ないのですが(アーチラインが合っていることが前提)つま先の厚みは必要です

 

4.先幅の具合

母趾(親指)、小趾(小指)が靴のサイドから圧迫を受けていてはいけません

※つま先の形がスクエアの人、母趾が長く大きい人はとくに注意してください(外反母趾になりやすいです)

 

5.土踏まず部の具合

足の土踏まず(内側、外側の縦アーチ)が靴のアーチラインと合っていることが望ましいです

 

6.トップラインの具合

①履き口が開いていたり、強く圧迫されていてはいけません

※パンプスを履いて、内側・外側の履き口が歪んでいたり開いたりしている靴は、根本的に足に合っていない靴型です

②踝(くるぶし)があたっていてはいけません

※外踝があたっている靴は、概ね大きい靴です

 

7.スロートの具合

スロート部分に足がくい込んでいたり、逆に隙間があったりしていないか注意しましょう

 

8.履いたときの安定感

両足を履いて立ち、体の重心が靴の踵に載っていることを確かめ、安定感のある歩行が出来ることを確認しましょう

 

 

以上のポイントに注意して、自分の足にぴったりと合ったパンプスを見つけてみてくださいね。

 

 

※プレーンパンプスとは

婦人靴で甲の部分が大きくカットされている履き口の浅いもので、締め具や留め具の無い靴。

・ローヒール(ヒールの高さ:3センチ以下)

・中ヒール(ヒールの高さ:4センチ~6センチ未満)

・ハイヒール(ヒールの高さ:6センチ以上)

パンプスのフィッティングWeb